Chapter3 -3-#02 - TopGear
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Chapter3 -3-#02 

【#02】





『おはようございます!』

『ああ、小西くん! おはよう』

小西へ爽やかに挨拶を返したのは、アルバイト店員のお兄さんだった。

『岡村さん、今日はよろしくお願いします!』

『よ、よろしくお願いします』

緊張気味に挨拶をする瀬能に、こちらこそ。と、店員の岡村は優しく笑みを返す。
その笑顔と、焙煎中の珈琲豆の濃厚な香りに迎えられ、瀬能は一瞬にして不安や緊張を
解されてしまった。
しかし外観同様、温かみと落ち着きのある内装。洋楽のレコードが壁を飾り、年代物の
蓄音機が金古美の花を添える。そんなシンプルでありながら、インテリアの一つ一つ
に、店主のこだわりと趣が感じられる空間は、ジャズやクラシックこそ相応しく――
普通のライブハウスをイメージしていた瀬能は、その落差に戸惑うばかりだった。


◇                    



『ステージはこの奥だよ』

そう言って岡村が案内したのは、店内最奥に設けられたライブスペース。
そこへ照明が当てられた瞬間、スタンドマイクとマスターキーボード。そして鮮やかな
ブルーにカラーリングされたドラムセットが眩しく輝いた。

『うわっ、なにこれ! マジヤベーっしょ!!』

興奮した椋平が歓声を上げる。その横で、

『なんだよこれ!!!』

瀬能が驚嘆の声で異議を唱えた。

『どうだすごいだろ!』

小西、会心のドヤ顔である。

『ふざけんな! 余計なことしやがって!!』


瀬能が怒るのも無理はない。彼らがそこに見たものは、バスドラムの前面にデカデカと
描かれた“きかんしゃ○ーマス”の顔面だったのだ。


『はあ? なにお前、トーマスディスってんの?』

『そういう問題じゃねーだろ! なんでドラムをトーマス仕様にしてんだよ!!』

『え? 瀬能っちマジギレ? マジヤベーっしょ!』

『おい、そんなことより、早くリハーサルしねーと開店に間に合わねーぞ!』

『あ、ちょっ、まだ話は・・・』

言いたい事は山程あった。が、今は小西の言う通り、リハーサルが先である。
11時の開店までに、セッティングに音合わせと、やるべきことも山程あるのだ。
瀬能はぐっと怒りを飲み込んで、スーハーと深呼吸を繰り返す。

(――落ち着け、俺。忘れろ! どうせ演奏中はトーマスも見えない! とにかく、
今は目の前のドラムにだけ集中するんだ!)

瀬能はなるべくトーマスと目を合わせないように一歩一歩、ドラムへと歩み寄ると、
静かに目を閉じた。雑念を振り払い、脳裏からトーマスの残像を消すことに集中する。

『なにやってんだよ瀬能、早く準備しろよ!』

『わ、わかってるよ!』

(大丈夫。そう、いつも通り演ればいいんだ――!!)

気持ちを切り替え、瀬能は「いざ!」と目を見開いた――・・・




















『なんでスネアにまで顔描いてんだよ!!』






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category: story 1

thread: 創作モノ

janre: その他

Posted on 2014/04/28 Mon. 20:00  edit  |  tb: --  cm: 1  

コメント

(*゜∀゜*)こんばんは~!

トーマス怖い、トーマス怖い、トーマス怖い…。∵ゞ(ノ∀`*)トラウマなるwww

クロポン #KDy.pTLU | URL
2015/03/21 00:09 * edit *

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