Short×Story - TopGear
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Short×Story 



【誠二の受難】







それはある朝の出来事だった――。




小夜美高校、一年二組教室――


『なっちゃん、おっはよ~☆彡』

『安くん、おはよう』

『安嬉、お前のクラスは隣りだろ』

『お! ハルピンも、はよはよ~♪』

『俺はついでか』

『ははっ、今日も元気にトサカが立ってますな~』

『うるせぇ!』

『誠ちゃんのツンツン頭も・・・って、あれ? 誠ちゃんは?』

『そういや居ないな。休みか?』

『あぁ、うん。それが・・・』

歯切れの悪い夏花を、安嬉と瀬能は不思議そうに見つめた。

『せいじくんは・・・』

『うん?』

『――旅に出ました』


『旅ぃい!?』



急展開に狼狽する安嬉と瀬能だったが、それは夏花にとっても同様に、現実感のない話だった。
ほんの数十分前までは、平和な日常が続いていたはずなのに・・・。




――今朝の天音家。


「ほら! せいじくん! 早くしないと遅刻するよ!」

「ああクソ! 髪型が決まらねえ! なつ、先に行ってろ!」

「コラ! バカ誠二!! 」

誠二を一喝する声と共に現れたのは、誠二の姉、真希だった。

「なっちんがせっかく待っててくれてんのに、なんて言いぐさしてんだ!」

「ゴフッ!!」

彼女の回し蹴りを側頭部に受け、誠二は真横に吹き飛んだ。


「ごめんね~なっちん。うちのバカ弟がいつも迷惑掛けて~」

「いえ、いつもの事ですから」

「おい」

「あ、そうだ! 誠二、あんたに手紙来てたわよ」

「手紙?」

真希は誠二宛のピンクの封筒を、ひらひらと扇いで見せた。

「ラブレターかしら~?」

「なっ! バカ言ってんじゃねぇよ!」

誠二は姉の手からその封筒を引ったくると、すぐに中身を確認した。


「・・・っ!!」


直後、誠二の顔からみるみる血の気が引いていく。

「せいじくん? どうしたの? 顔真っ青だよ?」

「なんて書いてあった?」


「違う!!! てめぇは蛾だ!!!!」




『――そう叫んだせいじくんは、錯乱しながら荷物を纏めだすと』


(捜さないでくれ――)


『そう言い残して、旅立ってしまったのです・・・』

夏花は遠い目をして淡々と語った。


『そしてこれが、問題の封筒です』


夏花はピンクの封筒を二人に差し出した。
安嬉と瀬能は顔を見合わせる。


『これって・・・もしかして』

『ああ、もしかしなくても、アレだろう』

嫌な予感しかしなかった。




(――ゴクリ・・・)




二人は意を決して封筒を開けた・・・。





















夜の蝶



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category: story 1

thread: ショート・ストーリー

janre: 小説・文学

Posted on 2012/12/20 Thu. 20:00  edit  |  tb: --  cm: 0  

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