Chapter2 -1-#01 - TopGear
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Chapter2 -1-#01 

【#01】





放課後の職員室。

一日の授業が終わり、ホッと一息ついた横山は、淹れたてのホットコーヒーを啜りながら
自分のデスクへ着くや、すぐに腕まくりを始めた。


『さて、もうひと仕事するか!』

気合を入れた彼の目の前には、生徒達の採点前のテストが山積みにされている。

『おや、またテストですか?』

同僚教師の松岡がコーヒーを片手に、横山のデスクを覗きこんできた。

『ええ、まあ・・・』

『ははは、横山先生は本当に、抜き打ちテストがお好きですねぇ』

『私の授業理念は普段から油断しないこと、ですからね!』

『いや~、横山先生が僕の学生時代の担任でなくてよかった!』

『ははははは』

横山は笑いながら、手元の答案用紙へ丁寧に目を通していく。

『そういえば最近、二組の天音 誠二、見ませんね?』

『おや、そうですか?』

『以前は事あるごとに、横山先生に説教されに、ここへ来てたじゃないですか?』

『ははは、そうでしたねぇ』


短気な誠二は、入学直後からケンカや学校の備品を壊すなど、毎日何かしらの問題を起こし
職員室で横山に説教されるのが日課となっていた。


『バンドを始めたらしいですからね。そのおかげかも知れませんね』

『バンドですか! 僕も昔やってましたよ!』

『おや、松岡先生もですか!?』

『いや~、僕らの頃は――』

『あ、横山先生、松岡先生!』

談笑する横山達に声を掛けたのは、若い女性教師だった。
彼女はいそいそと竹の皮の包みを開き、

『頂き物ですが、お団子。おひとついかがですか?』

そう言って横山達へ串団子を差し出した。

『ややっ、これはかたじけない!』

採点中の手を止め、かしこまって礼を言う横山を見て、女性教師がクスクスと笑いだす。

『先生、天音君の口癖、うつってますよ?』

『あ、しまった! あいつを毎日叱り飛ばしてたら、こっちまでおかしくなりましたか! ははははは!』

豪快に笑い飛ばす横山の声に、すかさず学年主任の小言が割って入る。

『横山先生! 生徒を指導する立場である教師がそんな事では、生徒に示しが付きませんよ!』

横山は聴こえない振りをして、串団子を一口ほお張り、目を見開いた。

『むむ!? これは、銘菓香山の三色団子ですね!?』

『あら! よくわかりましたね!』

『ええ! それはもう! 一時期通い詰めてましたから』

『へぇ、横山先生がそんなに団子がお好きだったとは、意外ですねぇ』

『いえ、団子と言うより・・・』


横山は懐かしむように、串の先を見つめる。


『唄に惹かれて――ですかね』




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category: story 1

thread: 創作モノ

janre: その他

Posted on 2012/08/18 Sat. 20:00  edit  |  tb: --  cm: 0  

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