Chapter1 -4-#05 - TopGear
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Chapter1 -4-#05 

【#05】





尚も興奮状態の安嬉に反し、誠二が重そうに口を開く。

『さっきはその、悪かったな。浮ついた理由とか言って・・・』

前言を詫びる誠二に、安嬉はあっけらかんと笑う。

『ししし、いいってことよ。おれ、こんな見た目だしね』

その大らかさに、誠二は救われたような表情を見せた。


『・・・なぁ、安嬉』

『うん?』

少しの沈黙を置いて問う。


『お前は――自分の夢を、見失わずに前へ進めるか?』


安嬉はにんまりと笑い、迷いのない瞳を誠二へ向けた。


『当たり前だ!! おれの夢は揺るがない!! 誠ちゃんにはおれが、必ず世界を見せてやるよ!』


そのまま束の間見つめ合う二人。

『・・・・・・ぷっ

堪えきれなくなったのか、突然誠二が吹き出した。

『ははは、よくそんなクサイ台詞が言えるもんだなぁ』

『にゃははは、やっぱクサかった?』

『まったく。聞いてるこっちが恥ずかしい!』

『そう言ってぇ、せいじくん嬉しいくせにぃ!』

『う、うるせぇよ!』

『照れんなって、誠ちゃん』

一緒に笑う安嬉だったが、心に何かが引っかかっる。


(クサイ? な~んか忘れてるよ う な・・・)


『あーーーーーーっっ!!!』


『なんだ、どうした!?』

突如安嬉が部屋を飛び出し、転げるように階段を駆け下りていく。

『おい! どこ行くんだよ安嬉!』

『学校!』

『今から!?』

『トイレ掃除忘れてた!!』

『はああ!?』

『あはははは』

誠二が呆れ果てていると、表から安嬉の声が響く。


『誠ちゃーーん!!』


誠二が二階の窓から顔を覗かせると、安嬉が大きく両腕を振っていた。


『なんだあ!? 忘れ物かあ!?』

『――明日ぁ! 放課後に学校のエントランスで練習なあ!』

『勝手に決めんなぁ!』


安嬉は嬉しそうに笑うと、律儀に手を振り、学校へと駆けていった。


『騒がしいヤツだなぁ』

『うん。面白い子だよね』


そう言って夏花がクスクスと笑う。
つられて笑う誠二の目は、遠ざかる安嬉の背中をいつまでも見送っていた。





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category: story 1

thread: 創作モノ

janre: その他

Posted on 2012/08/12 Sun. 20:00  edit  |  tb: --  cm: 0  

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