Chapter1 -3-#05 - TopGear
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Chapter1 -3-#05 

【#05】







『クロ様・・・以上の?』


誠二が最も憧れるギタリスト。blackout・クロ様こと、士郎――。

ライブでは客席に火を吹き、物を投げ、時には金属バットを振り回し、照明を叩き割る。
その破壊神としての一面により、信者から“クロ様”と呼ばれていた。

もちろん、彼の魅力は荒々しく危険なパフォーマンスだけではない。
その丁寧で、繊細なギターの演奏。そこに誠二は魅了され、憧れた。


(オレに、できるのか――?)


葛藤のうちに誠二は、一枚のピックを握り締めていた。

blackoutのロゴが入ったそのピックは、ライブ中に士郎が投げた物で、
誠二はそれをピックケースに入れ、肌身離さず腰に下げて持ち歩いていた。


(オレは、早くこのピックに相応しい演奏が出来るようになりたくて、難しいコードだって
何度も何度も練習して・・・ようやく“イザナイ”だって完璧に弾けるようになったんだ・・・)


そしてその練習の積み重ねが実を結び、誠二は念願のコンクール優勝を果たし、
多くのバンドから誘いを受けるようになっていた。


(――それなのに、オレの心は満たされなかった・・・。


勧誘してくるバンドは、どいつもこいつも半端なコピーばかり。
教則通りとか、形だけとか、オレが求めていたのはそんなものじゃない。


オレが欲しいのは、もっと熱いセッションと
聴く者を圧倒するサウンドと、観客を熱狂させる舞台で――)


それはまさに、blackoutのライブステージだった。
誠二はそっと右手を開き、ピックを見つめた。


(だけどオレには、そのどれもが遠すぎて、眩しくて、憧れるばかりで
手の届かないものだと思っていた。それでもオレは――)


<おれ達はいつかblackoutだって超えてみせる!!>


ふいに、誠二の中で、安嬉の発した言葉が熱を持つ。


『はは、上等じゃねぇか・・・』


刺激的なサウンド。熱狂するギャラリー。
セッションの舞台は整った。後は――

観客を魅了する最高のパフォーマンス。


(だったら――)


ぎゅっと拳を握り、誠二は立ち上がる。





『オレのプレイ、見せてやるよ!!!』





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category: story 1

thread: 創作モノ

janre: その他

Posted on 2012/08/05 Sun. 20:00  edit  |  tb: --  cm: 0  

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