Chapter2 -6-#02 - TopGear
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Chapter2 -6-#02 

【#02】


『・・・くん?』

『え? あ、何? 先生』


ミツは考え込むあまり、ボブの声が聞こえていなかった。


『先生の傘ば貸してやるけん、はよ帰りなっせ』

『いいよ。先生が濡れんじゃん』

『よかて、先生の家はすぐそこだけん! ほら!』

『いいって』

『遠慮せんでよかけん!』

『いいってば』


両者、一歩も引く気配はない。

――教師と生徒。雨の中、一本の傘を譲り合う
なんともハートフルな光景。ともすれば美談にもなりえる話である――

しかし実際の処それは、美談でも無く、ヒートアップした二人が
意地の張り合いによって、押し問答を繰り返しているだけの、無益な光景でしかなかった。


『――痛っ』

『どうしたと!? ばっ! 血が出よったい!』

ミツの指先に血が滲んでいる。
先程ナイキに切り付けられた、指の傷が開いたらしい。
ボブは自分の不注意で大事な生徒に怪我を負わせたと思い
オロオロしながら、今にも泣きそうな顔で謝った。


『ごめんね、痛かったね』

『平気、平気。先生のせいじゃないよ、料理してる時に切れたんだよ』

『なら、先生の家においで。ちゃんと手当せなん』

『え~、いいよ別に。舐めてりゃ治るし』

『バイキンが入ったらおおごとばい! よかけんほら、来なっせ!』


ボブは、ミツの腕を力強く引っ張った。
ようやく観念したのか、根負けしたのか、ミツは大人しくそれに従った。


『ばっ!こやんこつしよると先生、未成年ば誘拐しよるて思われて、お巡りさんに捕まるたい!』

『ぶっ!! あはははは』


急に客観的な状況分析と未来予測を始めたボブに、ミツは思わず吹き出し、腹を抱えて笑いだした。



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Posted on 2012/04/30 Mon. 01:00  edit  |  tb: --  cm: 0  

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