Chapter1 -3- - TopGear
09 « 1.2.3.4.5.6.7.8.9.10.11.12.13.14.15.16.17.18.19.20.21.22.23.24.25.26.27.28.29.30.31.» 11

スポンサーサイト 

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
web拍手 by FC2

category: スポンサー広告

Posted on --/--/-- --. --:--  edit  |  tb: --  cm: -- 

Chapter1 -3- 

【#01】






――その頃、
アーケード街を全速力で駆け抜ける三人の男達がいた――。

近頃ではある種、名物じみたものとなっていて、地元の人間は
「ま~たあいつらか・・・」と、生暖かく見守るまでになっていた。


『キイイィイイイィーー!!!
あんたたち!! アタシの誠二ボーイを
どこに隠したのよぉおおおおお!!!』



『あいつなら先にスタジオ行ってるって
さっきっから何度も言ってんだろ!クソカ魔ぁぁぁ!!』

『無駄だハルピン! 逆上してて全く聞こえてない!!』

『はあああ!? あいつの地獄耳は、こういう時にこそ
生かされるべきだろおおおお!!!』

『くぁwせdrftgyふじこlp;ブルアアアアアアアアア!!!!』



『うわあああああ!!!!
こんな生活もう嫌だあああああああ!!!!』


『ハルピン落ち着いてえええええ!』



白塗りの顔から、あらゆる汁をまき散らし、我を忘れ、ふじこふじこと泣き叫びながら
追いかけて来る汚迦魔――それはさながら阿鼻叫喚の地獄絵図。

その恐怖から逃げ惑う事小一時間


安嬉と瀬能の精神と体力は、とうに限界を超えていた。



【#02】



『おい! ハジメ! 汚ねぇツラで走り回るんじゃねぇ!
この公然猥褻汚物野郎が!!』



『姐さん!!』


その時、暴走した千葉を唯一制御できる女帝・奏の登場に、安嬉と瀬能は一条の光を見た。

『ったく、トロくせぇなぁ! さっさとスタジオ行けよ!』

『た・・・助かります!』

二人は釘バットを携えた奏に汚迦魔を託し、最後の力を振り絞り、スタジオへと急いだ。


『あああん! カナちゃああああん!』


奏を視認した汚迦魔は、途端にただのオカマに豹変。

恋路を邪魔された悲劇のヒロインよろしく、内股でナヨナヨと奏の元へ駆け寄り、縋り付こうとする。


『気色悪ぃんだよ! この汚物野郎!』

奏は持っていた釘バットを、オカマめがけて容赦なく振り下ろした。


『ぎゃああああぁぁあああああ』




――汚迦魔の断末魔の絶叫が響く。

安嬉と瀬能は恐怖のあまり、後ろを振り返ることができなかった。




【#03】



『ふぅ~』


無事にスタジオまで辿りついた安嬉と瀬能は、安堵のため息をつく。

『いや~今日もいい汗かいたにゃ~』

『安嬉お前・・・・』

さっきまで汚物に追いかけ廻され、地獄の淵を旅してきたのは
あれはもしかして夢だったのか――?

平常運転の安嬉の発言に、瀬能は軽く目眩を覚えた。

(こいつどうゆう神経してんだ?)


瀬能の苦悩をよそに、至ってマイペースな安嬉はロビーから誠二に声を掛けた。

『誠ちゃ~ん! お待たせ~』

しかし返事がない。

『あれ? いないのかな?』

二人は談笑混じりに個室へ向かった。

『待ちくたびれて寝てんじゃねぇか?』

『ははっ! まっさか~

・・・・・・・って、ほんとに寝てるし!


彼等がスタジオで最初に目にしたのは、気を失い、床に転がる誠二の姿だった。



【#04】



『誠ちゃん!』

『おい、誠二! しっかりしろ!』

『・・・あん・・き?』

安嬉に抱えられた誠二が、ゆっくりと意識を取り戻した。

心配そうに覗き込む安嬉の顔を、虚ろに見返している。

焦点の定まらない目が、状況を飲み込み始めた。
と、突然大きく目を見開き、誠二は安嬉に掴みかかった。


『ミツ! ミツはどこだ!?』

『みっちゃん?』

『そういや居ねぇな』

その言葉に慌てて起き上がろうとした誠二の身体を、激しい痛みが襲う。

『痛っ!! ・・・クソっ!』

『えぇ?! なにどうしたの? 何があったの?』


『あの野郎がミツを! チクショウ!! ぜってぇ許さねぇ!』

『みっちゃんがなに?』

『ナイキって野郎が、ミツを汚ねぇ手で・・・っボーカルだからって!
ミツが手ぇ出さねぇからって・・・調子に乗りやがって!』

怒りと困惑で上手く説明にならない。
それが更に苛立ちを増したのか、輪を掛けて支離滅裂になっていく。


そんな誠二の頭上へ、水が一筋落ちてきた。


『ハルピン!?』

呆然とする誠二の頭に瀬能が、無言でペットボトルの水を掛けている。


『落ち着け誠二! 頭冷やして、ちゃんと日本語で話せ!』

ハッと我に返った誠二は、力無く項垂れた。


『全部オレのせいなんだ・・・』


誠二はポツポツと事の顛末を語り始めた。




関連記事
スポンサーサイト
web拍手 by FC2

category: story 2

Posted on 2012/03/26 Mon. 00:00  edit  |  tb: --  cm: 0  

コメント

コメントの投稿

Secret

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。